※アイキャッチ画像は、記事内容をもとにAIで生成したイメージです。実在する製品の写真ではありません。
AI画像生成用PCを選ぶとき、GPUの製品名と同じくらい確認したいのが「VRAM(ビデオメモリ)」の容量です。
先に結論をまとめると、クラウドサービスではなく、自分のPCでAI画像生成を行うなら、現在のPCPL編集方針では次を目安とします。
- 8GB:設定を調整しながら試してみたい人向け
- 12GB:入門から標準的な画像生成向け
- 16GB:高解像度化や複数機能の併用も考えたい人向け
- 24GB以上:大規模モデル、動画生成、学習などを重視する人向け
これらは、すべての生成AIソフトに共通する公式動作条件ではありません。使用するモデル、画像サイズ、枚数、追加機能によって必要量は変わります。
VRAMとは?
VRAMは、GPUが画像処理やAI計算を行う際に使用する専用メモリです。
AI画像生成では、モデルのデータ、生成途中の画像、処理結果などをVRAMへ読み込みながら計算します。画像サイズを大きくしたり、一度に複数枚生成したり、ControlNetなどの追加機能を利用したりすると、必要なVRAMも増えやすくなります。
パソコンに搭載する通常のメモリ(RAM)とは別のものなので、「メモリを64GBに増設すれば、GPUのVRAM不足も解消できる」というわけではありません。
VRAMが不足するとどうなる?
VRAMが不足すると、次のような影響が出ることがあります。
- 画像生成が途中で停止する
- メモリ不足のエラーが表示される
- 生成可能な画像サイズや枚数が制限される
- 一部の処理をCPUとメインメモリへ移すため遅くなる
- 複数の追加機能を同時に利用しにくくなる
Hugging FaceのDiffusersには、処理の一部をCPUへ移してGPUメモリ使用量を抑える「オフロード」機能があります。ただし、CPUとのデータ移動が増えるため、方法によっては生成速度が大きく低下します。
ComfyUIにも低VRAM環境向けの動作モードがあります。このため、VRAMが少ないと絶対に生成できないわけではありませんが、設定変更や速度面での妥協が必要になる可能性があります。
VRAM 8GBは使える?
VRAM 8GBでも、軽量なモデルや低めの解像度を選び、生成枚数を抑えることでAI画像生成を試せます。
一方で、高解像度化、複数枚の一括生成、大きなモデル、ControlNetなどを組み合わせると、余裕が少なくなります。
できるだけ予算を抑えてAI画像生成を始めたい場合の選択肢ですが、数年間使用するPCとして考える場合は、対応できる処理の範囲を事前に確認しておきたい容量です。
VRAM 12GBは入門から標準用途向け
VRAM 12GBは、一般的なAI画像生成を始めるうえで、8GBよりも設定の自由度を確保しやすい容量です。
例えばGeForce RTX 5070は12GBのGDDR7メモリを搭載しています。一方、上位のGeForce RTX 5070 Tiは16GBです。NVIDIAの公式仕様でも、この容量差を確認できます。
標準的な画像生成を中心に考え、価格と性能のバランスを優先する場合は候補になります。ただし、将来的に大きなモデルや複雑なワークフローを試したい場合は、16GBとの価格差も確認しましょう。
VRAM 16GBをおすすめしやすい理由
VRAM 16GBは、AI画像生成を継続的に利用したい人にとって、比較的バランスを取りやすい容量です。
次のような使い方を考えている場合は、16GBを優先して検討する価値があります。
- Stable DiffusionやComfyUIをローカル環境で使う
- 高解像度化やアップスケールを行う
- ControlNetなどの追加機能を利用する
- 複数のモデルや処理を組み合わせる
- AI画像生成とSteamゲームの両方を楽しむ
- 数年間使用するBTOパソコンを購入する
GeForce RTX 5070 Tiは16GB、GeForce RTX 5080も16GBのGDDR7メモリを搭載しています。ただし、VRAM容量が同じでもGPUの処理性能は同じではありません。GPU本体の性能、消費電力、冷却、価格も含めた比較が必要です。RTX 5080の公式仕様でも16GB構成を確認できます。
VRAM 24GB以上が向いている人
24GB以上は、より高度な制作を行う人向けです。
- 大規模な生成AIモデルをローカルで動かす
- AI動画生成にも取り組む
- LoRAなどの学習を行う
- 高解像度画像を大量に生成する
- 複数のAI処理を組み合わせる
- 処理時間よりも作業範囲の広さを重視する
例えばGeForce RTX 5090は32GBのGDDR7メモリを搭載しています。NVIDIA公式ページでも、クリエイティブ作業や高度なAI用途を想定した製品として案内されています。
ただし、本体価格、消費電力、電源容量、発熱も大きくなります。一般的な画像生成とSteamゲームが目的なら、必ずしも32GBが必要とは限りません。
クラウド型AIだけなら高性能GPUは必須ではない
ChatGPT、Adobe Firefly、Midjourneyなど、処理をクラウド側で行うサービスだけを利用する場合、パソコン側のVRAMは基本的に生成処理の中心にはなりません。
高性能GPUが重要になるのは、Stable DiffusionやComfyUIなどを自分のパソコンへ導入し、ローカル環境で画像を生成する場合です。
購入前に「クラウドサービスを使うのか」「自分のPCで生成するのか」を決めておくと、必要以上に高価なGPUを選ぶことを防げます。
VRAM以外に確認したい項目
AI画像生成用PCは、VRAM容量だけで決めるものではありません。次の項目も確認してください。
- GPU本体の処理性能
- パソコンのメモリ容量
- SSDの容量と空きスロット
- 電源容量と電源ユニットの品質
- GPUとCPUを冷却できる構成
- ケースの大きさと拡張性
- 保証期間と修理対応
- 増設後の最終税込価格
ローカル画像生成とSteamゲームを両方行う場合、PCPLでは「VRAM 16GB・メモリ64GB・SSD 1TB以上」をひとつの比較基準にしています。ただし、用途や予算によって適切な構成は変わります。
まとめ
価格を抑えて試すなら8GB、標準的な画像生成なら12GB、今後の拡張性やAI画像生成とゲームの両立を重視するなら16GBが検討しやすい目安です。
大規模モデル、動画生成、学習まで行いたい場合は、24GB以上も候補になります。
VRAMは、一般的なBTOパソコンでは購入後に増設できません。GPUの製品名だけでなく、搭載VRAM容量と実際に使いたいAIモデルを確認してから選びましょう。
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※使用できるモデルや必要なVRAMは、ソフトウェアのバージョン、モデル、解像度、追加機能などによって変わります。購入前に利用予定ソフトの最新情報をご確認ください。
【参考情報】
